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読書感想文 のめり込ませる技術 ☆4 [読書]

どうしたら人をのめり込ませ続ける物語を作ることができるか?

人々にとって現実から離れることは最大の快楽なのかもしれません。

その快楽を得るために現実逃避できる物語を欲する。





のめり込むにはそこに共感できることが必須です。

共感を得る仕組みに整合性と報酬の2つがあります。

整合性は物語での世界や登場人物に自分を投射できること。

報酬はゲームでの目標達成のため自分が行動できること。

しかし整合性と報酬は背反します。

整合性には一箇所でのコントロールがいります。

一方、人々が報酬を得るためにはコントロールを分散させないといけません。

この背反とどう向き合うかが物語の多様性を作っているようです。




本書にはエンジニアの私にも多くの気づきがあります。

ユーザー体験は物語と同じじゃないでしょうか?

例えば情報機器では、

共感を持ってもらえる利用シーンがあり

整合性として統一された操作方法やデザインと、

報酬として使っていくことで新しい利用方法が見つかったり、

そのことを他のユーザーと共有できるようにする。

そこに快楽が生じるような製品があると思うのです。




本書に広告を作るには

物語、アイディア、外観、システムが必要とありました。

今の電機メーカーに物語担当は見当たりません。

いくら技術的に優れていても、語るものが何もなければ在庫の山を築くだけだ。

そんな気付きを与えてくれました。

☆4つ。お勧めですよ。

のめりこませる技術 ─誰が物語を操るのか

のめりこませる技術 ─誰が物語を操るのか

  • 作者: フランク・ローズ
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2012/12/25
  • メディア: 単行本

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