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SONYのデザイン戦略への疑問 [デザイン]

地デジ化祭りが一段落したのを見計らって、テレビの買い換えを検討中です。

インテリアの一部になるものなので、見た目も重要。

ってことで、近所の電気屋さんへ品定めしに行きました。

検討対象に上ったのは、

SHARPのL5シリーズ と SONYのHX920シリーズ

検討要素は、外観デザイン、高速応答性能、WIFI、の順です。

そうしたら、SONYの「モノリシックデザイン」にズキュンと来ました。


55hx920.jpg



外観デザインは理屈を超えたところで感じてしまいますからどう仕様も無い(笑)

早速、お店の人に「おいくらですか?」と聞くと「スタンド別で〇〇円です」と。


えっ

スタンドって別売りなの?


この言葉を聞いたときに、SONYらしくないなぁと思いました。

これがSHARPだったら特に疑問も生じないのですが。。。




なぜ、らしくないと感じたか?

SONYは日本のメーカーの中で最も美しさにこだわるだからと思い込んでいるからです。

まぁ、その美意識ゆえにCDの録音時間を74分にしてみたり、

CELLのコアの数をコスト度外視で2の乗数にこだわってみたりと、なかなか面白いのですが。

でも、経済合理性だけで動くメーカーより遥かに楽しい。ワクワクさせてくれる起業です。

そのSONYが新たな美しさと、特徴と、インパクトを持った

「モノリシックデザイン」を創りだしたのに、それを強引にでも推し進めていかないなんて・・・



事情は推察できます。

スタンドとのセットのみの展開にすると、コストアップとその売価への転嫁は避けられません。

少しの価格差が、販売数に大きく影響することも必至です。

店頭での価格競争にさらされる営業の最前線から見たら、到底受け入れられないでしょう。

かといって、デザインを優先させ他の開発費を削りコストを下げることもできにくい。

最優先は絵作りであり、それを支えるパネルと画像処理LSIにはケタ違いの費用がかかります。

ネット対応も、HDD対応も、省エネ設計もどれも重要です。

企画担当者は他社に対抗するために、全部入りを提案し、

各開発セクションは、その道でのTOPを目指すべくリソースを要求する。

経営層はそれに優先順位をつけなければいけない。

ええ、手に取るように、分かりますとも!!



それでも、SONYにはデザインにセカンドプライオリティを付けて欲しいのです。

上にもかきましたが、優れたデザインは他のスペックとは違い、

直接人間の情動に働きかけることができます。

他のメーカーは、スペックと経済合理性に重きを置いているのに対し、

SONYは人間の情動に働きかけるプロダクトを、最高の技術力で支えてきたメーカー。

SONYの製品の一番大事なのはここではないでしょうか?



SONYがつまらなくなると、日本のメーカー全体がますますつまらなくなります。

わかりやすい合理性だけでは、人の心は捉えられないのに。






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