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自分の商売が何を売りとしているかを知ることが大事。 [仕事]

3月4日の日経朝刊に三越伊勢丹新宿本店の売り場について書いてありました。

なんでも婦人服売り場に「パーク」というスペースを設けていろいろ情報発信をしたところ
売り場面積を15%減らした代わりに売上を15%伸ばすことができたそうです。


この記事を読んで「自分が何を売っているのか知ることが大事だ」と考えました。




婦人服売り場はファッションを売っています。

もう少し言うなら服ではなく他人の目線を集めるためのノウハウを売っています。

他の女性や男性からどのように見られたいか。そのためにはどのようにすればいいのか。

そのための方法を服のサイズ、色、組み合わせのノウハウを提供するのが婦人服売り場の商品です。

三越伊勢丹新宿本店の場合、その商品を効果的に提供するには品揃えよりも

ファッションをはっきり見えるようにすることが売上に効いたんだろうと、そう考えました。




コンビニは店頭の品物ではなく時間的利便性が売りです。

台湾などのEMSは製品ではなく調達力やコスト力が売りです。

自分たちの商売が何を売りとするのかは、わかっているようで結構ピントを外します。

特に産業社会から高度消費社会とよばれる形に移行したことで外しやすくなってます。

日本の電機メーカーがAppleをただ盲目的に後追いしてスマートフォンの完成品を売りにしたことなんて、

そのいい例ではないでしょうか。

自分の商売の売りが何で、そのために最適な売り方は何であるかを考えるのはとても大事だと思います。




私がこんなことを考えたのは、上の記事を読む少し前に

鷲田清一著の「だれのための仕事」を読んだためです。

だれのための仕事――労働vs余暇を超えて (講談社学術文庫)

この本は就活をしている人、またはしようとしている人にぜひ読んです。

この時代において働くとはどういうことか。

各企業の商品開発がどのような前提の上で行われているか。

消費者と呼ばれる人々の欲望とは何か。

これら会社人生を送る上で、その生活がどのような構造を持っているかをわかりやすく俯瞰できます。

私も学生の時に読んでおけば、会社人生もだいぶ違うものになっていたと悔やんでいるところです。

この本が就活本コーナーにないところが、いかに就活が病的なものかを表しているようにおもえてなりません。




タグ:鷲田清一
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